潰れた檸檬

自傷しなくても傷だらけ

週末論

 ちょうど1年前に バイトしていた昼

 

 今は多忙とコロナにつきバイトを全くしていないけど、1年前はほぼバイトに近い単発の派遣を入れてた。確か行った先は都外の中くらいのショッピングセンターで、ジムのティッシュを配っていた。

 

 行ったのが土曜日だった。都外だけど割と高く給料が貰えるということでその業務を引き受けた。基本的にずっと家にいることが多い今日この頃、週末と平日の区分けが明確化されていたその時のことを思い出した。

 

 ショッピングセンターは家族連れが多い。服も、飯も、スーパーもある。そしてジムもある。本屋もあったんじゃないか?つまり、そこは住民にとっては日常の一コマであった。その周りにはブックオフみたいな古本屋があった。多分ここら辺は前に工場みたいなのがあったのだろう。それを潰してショッピングセンターにしたんじゃないかな。

 

 今思えば、大学生が休日を利用して地域住民の観察をしていた他にならない。つまり、地域住民の日常休暇の中に、仕事をしている自分が紛れ込んでいたのである。勿論、それはショッピングセンターで働いていた人々も同じ感想だっただろう。

 

 その仕事が終わった後は、セミナーに直行した。上昇志向が今より高かったからだと思う。

 

 大学生の"週末"ってなんだろう。

     

 セミナーも別にタダじゃないし、普通仲良い友達が今より多かったから飲む金も欲しくて、多分そのバイトをしていた気がする。でも当時はそれを正当化していた。だって友達がいなかった期間の方が長かったのだから。

 

 最もその仕事をやる半年前ぐらいは、別の仕事をしていた。土休日に子供を相手にする仕事だったから、土休日が実質休めなかった。平日は週4で大学に行ってたし、そういう生活をしていたから恋人とズレが生じ最終的には別れた。

 

 週末とはなんだろうか。僕は別に週末は土日だけじゃないと思っている。平日火水が休みであれば「週休2日」になる。ただ、先程の地域住民は「土日にショッピングセンターに行く」というのがルーティンになっていたのだろう。だからティッシュ配りの仕事ができたのだと思われる。

 

 土日にショッピングセンターに行くのが本当に通説なのだろうか。そこら辺がよく想像できなかった。家の近くにショッピングセンターはないし、中高が私立だったから土曜も講義があったし、今思えば土日に何をするのが正解だったのか未だに分からない。ショッピングセンターはいつしか、日常の風景というよりは完全にアトラクションの1つとなっていた。だって僕にとっては"非日常"なのだから。