潰れた檸檬

自傷しなくても傷だらけ

ぼぉーん

 CASで話したことを、文字で書き起こしてみる。

 

 ある日の現場のこと。初対面のMがリーダーだった。この日は好きな現場で楽しくでき、私のミスも少なかったので穏便に終わった。そして、Mは仕事が出来て、関西弁でギャグも言う、そんな人物であった。

 

 特殊な現場のため、プライベートを持て余した先輩達が遊びに来ていた。現場が終わった後、その先輩達と合流してリーダーが「平井まで歩いて飲みに行こうぜ!!!」と言った。当然、私も飲みに行く流れだと思っていた。だって、事務所入ってから半年以上経ってるし、現場以外でも顔を合わせているしね。しかし、最寄り駅に着いた途端リーダーが

 

「じゃ、冒女さんはここで。」

 

と言い放った。

 

 「わかりました。お疲れ様です。」

と返し、そのまま電車に乗った。

 

***

 

 言われた瞬間は何が起こったか分からなかった。だが電車に乗り振り返ってみると、この一瞬で2個の考えさせられる事実が起こったのだ。

 

 まず、仲間だと思っていたのは私だけだったという事実。そして、もっと大事なのは、こういう賢くない対応をしてしまうリーダーを慕わなければならないという事実である。

 

 前者は、ありがちなことなので省略する。後者についての説明を行う。

 

 健全な大人であれば、例え私を飲みに誘いたくなくても気遣って「良かったら冒女さんもどうですか...?」ぐらい尋ねるはずだ。そして、自分もさすがにそこまで頭は悪くないため1杯だけ飲んで帰るなどの対応を採る。もしくは、そういう質問されても「お気持ちは嬉しいですが...」と答えて断る回答を用意する。これが健全である。誰も傷つかない。しかし、それが出来なかった。もしかしたら、ベテランだらけの飲み会に新人を連れていくのは可哀想ということなのかもしれない。そして、ここで「ちょっと待ってくださいよ〜!」みたいにおちゃらけた所で連れてってはくれるだろうけど孤立すると思った。ある種の合理的な判断かもしれない。しかし、私の気持ちを考えなかったのだろうか?40代~50代ぐらいのくせに。そんな頭の使い方もできないのか。だからうちの会社にいるのか。こんな奴とこれから先も仕事していかなければならないのか。それが本当にショックだった。業界でも割と案件の多い事務所のくせに、全体的な能力が低いのだなと。何故だ。仕事もできるのに。ラコステのスニーカー履いてるのに。

 

 だが、別の可能性もある。正直、こういう頭の悪い対応は慣れた。何故なら、私自身が何も価値のない人間だとしか思われていないからである。そして、多分半分ぐらいはこれが上記の理由にもなり得る。

 

 でなかったら今までの出来事がありえないのだ。それなりに学歴があったり頭が良かったりするのに、何故私に対する対応が良くないのだろうか。少しの配慮もできないのか。できないのではなく"やらない"のだ。そりゃそうだ。よく会話で飛んでくる「一緒にいて楽しい奴」でも「癒し系」でも何でもないのだ。どこにいてもただ1人の冒険処女という男なのだ。興味持って貰えなかったら邪魔でしかないのである。

 

 さすがに22年間も生きていたらわかる。いてもいなくても変わらない、むしろ雑な弄りをされて不機嫌になるぐらいなのだから雰囲気を悪くすることだってある。でなかったら不登校にならずに小中高でできた友達がいないなんてことはありえない。周りが私に興味を示さない分、私も周りに興味を示さない。それが一生続く。

 

 だから、頑張れ。これからも、これからも他人に興味を持たれにくい人間として生きていくのだろう。他人に興味を持たれにくい分、才能と価値を周りに証明したり与えなくてはならない。生まれ変われたのだ。新しい自分に。どこに行っても興味を持たれにくいのであれば、自分自身が中心の組織を作る必要性がある。それに向けて今スタートダッシュを切ったばかりなのだ。方向性は間違ってないからそのまま突っ走って欲しい。今回のブログは自分にエールを形で終えようと思う。